この記事でわかること
学芸大学駅の歴史と変遷
学芸大学駅は目黒区鷹番にある東急東横線沿線の駅で、渋谷から各駅停車で4つ目、急行で2つ目。特急は止まりません。(2001年に特急が施行されるまで、飛ばされることはありませんでしたね・・・)
駅としては、1927年に完成(当時は碑文谷駅という名称だったそうです。)し、1952年に学芸大学駅の名前になりました。
学芸大学・・というからには、近隣に大学があると思われがちですが、東京学芸大学は1964年に小金井市に移転しており、今は大学はありません。
学芸大学移転後、大学受験生から「紛らわしい」という苦情が出るようになった[13]。その後、1999年(平成11年)6月には、翌年の2000年(平成12年)の東横線複々線化および東急目蒲線の営団地下鉄南北線・都営地下鉄三田線乗り入れに伴う線名変更等に伴い、路線図を大幅に刷新することから、駅名変更についても検討されることとなった[13]。周辺住民を対象にアンケートを取り、3分の2以上の賛成が得られれば改名を実施することになっていたが、過半数が反対との結果となり、見送ることとなった。
昔の学芸大学駅
学芸大学駅が高架化され、今のように鷹番の街上空を横断する東横線も、昭和45年(1970年)までは田園地帯を走る電車だったそう。
木造の駅舎は小さく、自由が丘や渋谷とは異なり、当時の学芸大学は田園風景が残る牧歌的な住宅地で、今のように華やかなお店や商業施設はほとんどなかったようです。
学芸大学で生まれ育った昭和23年生まれの私の父も、青年期までは畑が点在し、灯りも少ない田舎町だったと回想しています。
学芸大学駅の地域性
学芸大学駅のロケーション・利便性
東急東横線は、2004年にみなとみらい線ができるまで渋谷駅から桜木町を繋ぐ路線でしたが、みなとみらい線の開通に伴い、桜木町駅が廃止され神奈川方面は横浜駅までとなり、横浜から元町・中華街の区間をみなとみらい線が相互直通運行することとなりました。
さらに、2008年には渋谷ー和光市駅(小竹向原駅)を繋ぐ東京メトロ副都心線が開通し、池袋まで直通で行けるようになりました。
また、和光市駅からは東武東上線、小竹向原からは西武有楽町線を経由して西武池袋線と直通で繋がるため、実質、飯能駅から元町・中華街駅までの150kmもの区間を走ります。(Fライナー)
個人的には、渋谷駅の改悪工事のせいで渋谷で降車することが減りました。(銀座線や井の頭線への乗り換えが圧倒的に不便になり、さらに地上に出るまでの導線が悪く、混雑する。)
しかし、横浜方面、池袋や埼玉方面に一本で行ける沿線は利便性が高く、渋谷まで10分内、横浜まで30分内に位置する学芸大学駅は依然として便利。何より、東急線沿線は乗り換えが楽で、首都圏なら割とどこへでも簡単に出れるのです。
私がよく使う乗り換え路線は以下です。
- 中目黒:日比谷線乗り換え
- 自由が丘:東急大井町線
- 武蔵小杉:JR南武線・目黒線
ロータリーやバス乗り場がない
電車のアクセスは非常に良い学芸大学駅ですが、駅への車の乗り入れが困難です。
学芸大学に住んでいると、車を使うことは滅多にないのですが、車で学芸大学駅周辺に来たり、駐車場を探したりするのは大変かもしれません。
また、駅周辺にロータリーもないため、タクシーに乗るのも大変です。
とはいえ、近くに環状道路が走っているので少し歩けばバス停(東急バス)が見つかり、二子玉川や自由が丘方面、または目黒駅方面に行くことができます。
学芸大学駅の商店街
1950年代、まだ市街地とは言えない寂しい農村だった学芸大学駅周辺も今では東西南北に充実した商店街が走り、天然酵母のパン屋やおしゃれなカフェやスイーツ店、有機野菜の店と共に、昔ながらの寿司屋や蕎麦屋、和菓子屋や青果屋なども色彩豊かな店舗が揃っています。東口商店街を出た角の靴屋や果物屋、本屋も健在です。
学芸大学駅を東西に横断する「東口商店街」、「西口商店街」に加えて、「公園通り商栄会」「本通り商店街」「東急コリドール会」「学大十字街」という4つの商店街があります。
さらに、雑貨店やクリーニング店が並ぶ「学大小路」、赤提灯ライクな飲食店の入った「学大横丁」、2012年に施工された「学大市場」には生鮮食品や美味しい惣菜のお店が並び、これらの三つのエリアは「GAKUDAI KOUKASHITA」と呼ばれ、活気溢れる豊かな商店街散策が楽しめます。
メインの商店街から逸れた路地裏にもさまざまな魅力的なお店や隠れ家のようなバーが点在しており、40年近く住んでいる私でさえ足繁く通うお店以外にも、新しく開拓するお店に事欠きません。もちろん学芸大学駅で待ち合わせてランチやカフェをするのもおすすめです。
また、学芸大学駅を降りた目の前にある東急ストアは深夜1時まで営業しており、終電で帰ってきても買い物できますし、駅からは少し遠いですが大型のイオンスタイル(旧ダイエー碑文谷店)と巨大なオオゼキもあります。
学芸大学と言えば碑文谷公園
駅から離れれば整然とした住宅街の広がる目黒区鷹番地域ですが、学芸大学周辺は緑や公園も多く、涼やかな雰囲気。
その中でも一際存在感のあるエリアが碑文谷公園。横浜から渋谷方面に向かう東横線の車内からも眼下に見下ろすことができます。
公園の中心には碑文谷池が広がり、誰でもボートに乗ることができます。池には鯉をはじめ、アヒルや亀もいて、晴れた日には陸地に上がった亀が並んで日向ぼっこしています。
池の真ん中には厳島という突き出した形状の島があり、小さな神社があります。
公園内にはウサギやモルモット、ポニーが飼育されており、触ることもできます。ポニーには乗ることもできます。(私も子供の頃乗ったことがあります。乗り心地は・・・。)
当時は、碑文谷公園に隣接した卓球場があって、一回50円で遊ぶことができたり、昔ながらの駄菓子屋があったり、子どもにとって非常に魅力的な遊び場でした。(駄菓子屋でブタメンを買って、卓球場のお婆ちゃんに50円を払って遊んでいました。)
2016年に死体遺棄事件があり、碑文谷公園内の樹木が伐採されましたが、園内は風通しがよく緑も美しいので、今でも子ども連れのファミリーもたくさん訪れています。
また、碑文谷公園に併設した碑文谷グラウンドには、野球場やテニスコート、体育館もあって充実した公園施設となっています。
学芸大学駅・碑文谷周辺の治安は?
街の住みここちランキングでは常に上位の目黒区は、「生活の利便性」「災害の安全性」「近隣住民の関係性」などの満足度が高いと言われていますが、中でも碑文谷エリアの「治安の良さ」は住んでいる中でも実感できます。
夜でも駅周辺で泥酔している人を見かけることもなく、夜中に一人で外に出て怖い思いをしたという話もあまり聞きません。
学大に住んでいる人たちはどんな層?
外国大使館が建ち、多くの著名人も住んでいる目黒区碑文谷地域ですが、環境も良くおしゃれなショップや商店も豊富、さらに交通の便も良いので、ファミリー世帯に人気です。子育て支援や教育環境、保育施設が整備されています。
先述した碑文谷体育館をはじめ、目黒本町図書館や向原住区センター児童館など親子で利用できる公共施設も多く、子育て世帯へ配慮された地域・コミュニティであると言えます。
また、若い単身者や学生も多く住んでいます。
子育てしやすい街、学芸大学エリア
学芸大学駅の豊富な幼稚園・保育園
学芸大学駅の周辺施設・スポット
サレジオ教会(カトリック碑文谷教会)
学芸大学から目黒通り方面に歩くと、「サレジオ通り」という穏やかな道路にぶつかります。
サレジオ教会は、美しい鐘塔を持つロマネスク様式の教会で、1954年に建造されました。白い鐘塔は高く遠くからでも見つけることができるので地域のシンボルとなっており、また目黒サレジオ幼稚園が併設されています。
教会内は誰でも入ることができます。フレスコ画が描かれた天井と色彩豊かなステンドグラスは、イタリアのDuomo(教会)を思わせます。
サレジオ教会は、日曜ミサの他にも、地域のイベント会場としても開かれており、古本市やバザーを催して地域の人々が集まっています。
ちなみに、松田聖子氏や三浦知良氏がここで結婚式を挙げました。
碑文谷八幡宮(立会川緑道)
碑文谷八幡宮はサレジオ通りの先にある神社です。、鎌倉時代に守護神を祀ったのが始まりとされ、現在の社殿は明治20年に改築したものです。
碑文谷八幡宮から伸びる立会川緑道は、東急目黒線の西小山駅まで続き、全長1キロの散歩道は桜並木が綺麗です。
旧碑文谷村の鎮守とされる碑文谷八幡宮の境内は高い杉に囲まれ、静かで深遠な雰囲気ですが、9月のお祭りでは二日間にわたり神輿渡御や奉納演芸が行われ、また立会川緑道には多くの屋台や出店が立ち並び、子ども連れの家族やカップルで賑わいます。